3月24日は世界結核デーです。
掲載日:2022年3月24日
結核は過去の病気ではありません。
大阪は国内で結核の最多発地域です。
結核は、結核菌による慢性の感染症
結核は、ヒト免疫不全ウイルス感染症(後天性免疫不全症候群)やマラリアと共に、世界3大感染症です。結核は過去の病気でなく、国内外を問わず、現在でも多くの結核患者や死亡が発生しています。日本国内の発生動向において、大阪府・市では多くの患者や死亡が発生し、都道府県・政令市で最多発地域です(表)。
表.結核の発生動向
|
世界 |
日本 |
大阪府 |
大阪市 |
人口 |
78億人 |
1.26億人 |
884万人 |
275万人 |
新登録患者数 |
1,000万人 |
12,739人 |
1,400人 |
578人 |
罹患率(対人口10万人) |
128 |
10.1 |
15.8 |
21.0 |
死亡者数 |
150万人 |
1,909人 |
200人 |
90人 |
死亡率(対人口10万人) |
19.2 |
1.5 |
2.3 |
3.4 |
世界保健機関: Tuberculosis
厚生労働省健康局結核感染症課:2020年結核登録者情報調査年報集計結果
大阪健康安全基盤研究所:ご存知ですか? 大阪にはまだ多い結核
結核の早期発見・診断・治療
結核は結核菌を吸入(空気感染)することにより発病するため、主病変は肺結核です。早期発見(症状は2週間以上持続する咳、痰や発熱など)・診断(痰の菌検査、胸部X線検査など)、確実な治療(複数の抗結核菌薬の投与、6か月間)により、結核は治癒する疾患です。また、確実な治療は感染拡大の防止にも貢献します。
公益財団法人結核予防会:結核について
結核対策の取り組み
アメリカ合衆国をはじめほとんどの先進諸国が既に、結核低まん延国(罹患率人口10万対10以下)となっています。日本は、官民が協力し、結核低まん延国を目指しています。
大阪府:結核について
大阪市:第3次大阪市結核対策基本指針
最後に
2週間以上持続する咳、痰や発熱などがある場合、結核も疑い、医療機関を受診してください。結核の早期発見・確実な治療は治癒のみならず、感染拡大も防止します。
お問い合わせ
公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326