コンテンツにジャンプメニューにジャンプ
大阪健康安全基盤研究所

トップページ > 一般の方へ > 大阪府内で侵襲性髄膜炎菌感染症患者が増加しています!

大阪府内で侵襲性髄膜炎菌感染症患者が増加しています!

髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)による感染症は、1999年から髄膜炎菌性髄膜炎が感染症発生動向調査(National Epidemiological Surveillance of Infectious Diseases: NESID)の報告対象疾患とされました。2013年4月1日からは髄液又は血液などの無菌部位から検出される侵襲性髄膜炎菌感染症(Invasive Meningococcal Disease: IMD)に変更となっています。

5類感染症として全数把握対象疾患に定められています。


大阪府内および全国の侵襲性髄膜炎菌感染症発生状況

大阪府内では2024年の報告は第47週時点で累計11例となっています。現在の集計方法となった2013年4月以降最も多かった2019年の年間報告数を超え、例年に比べ報告数が多い状況です。全国の2024年第46週時点の累計報告数は55例(IDWR速報データ)で、2023年の年間報告数21例を超えて推移しています(2023年第52_IDWR速報データ)。

大阪府内の診断年別報告数

IMD_Fig1.png

特徴

くしゃみなどによる飛沫感染により伝播します。潜伏期は通常2~10日(平均4日)で、髄膜炎例では頭痛、発熱、髄膜刺激症状、痙攣、意識障害を示し、敗血症例では発熱、悪寒、重症化をきたすと紫斑の出現、ショック、播種性血管内凝固症候群(DIC)を呈することもあります。本疾患の特徴として、点状出血が眼球結膜や口腔粘膜、皮膚に認められ、また出血斑が体幹や下肢に認められます。

参考情報
髄膜炎菌性髄膜炎とは国立感染症研究所

 

血清群

髄膜炎菌は莢膜多糖体の糖鎖の違いにより血清群が分類され、侵襲性感染の大部分はA, B, C, Y, W群によるものです。このうちA, C, Y, W群を含む4価ワクチンが国内で承認されています。

参考情報
感染症法に基づく侵襲性髄膜炎菌感染症の届出状況、2013年4月~2023年3月
国立感染症研究所


2022年~2024年の大安研に搬入された菌株の血清群別検出数
診断年    A B C Y W
2022    0 0 0 1
0
2023    0 2 0 1
0
2024    0 3 0 7
0


国内における血清群

 国立感染症研究所によると国内における、2019年1月から2023年3月までの報告例のうち血清群の情報が得られたものについて、Y群が47% (27/58)、B群が41%(24/58)と報告されています。

国内の4価ワクチン(A/C/Y/W群)にB群は含まれていません。血清群の情報は、対応等に影響を及ぼすため、患者発生時に検体を確保し、血清群の発生動向を適時に評価していくことが重要です。

 参考情報
感染症法に基づく侵襲性髄膜炎菌感染症の届出状況、2013年4月~2023年3月
 (国立感染症研究所)



お問い合わせ

公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326