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大阪健康安全基盤研究所

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大阪府内で麻しん(はしか)患者が報告されています!

掲載日:2024年11月29日更新

 大阪および国内の発生状況

大阪府では2024年第46週(11月11日~17日)、第48週(11月25日~12月1日)に麻しんの患者が報告されています(下記参照)。大阪府では2024年11月29日時点で累計10例となりました。国内では2024年は第46週までに41例が報告されています(国立感染症研究所速報グラフ)。麻しんは「はしか」とも呼ばれ、麻しんウイルスの感染によって起こる感染症です。麻しんウイルスの感染力は極めて強く、麻しんに対して免疫のない人が麻しんウイルスに感染すると、90%以上が発病します。

麻しんについての大阪府内の詳細情報はこちら

麻しん情報|大阪府感染症情報センター

麻しん(はしか)について|大阪健康安全基盤研究所 (iph.osaka.jp)

大阪府内で報告された麻しん患者に関する情報はこちら

国内のワクチン接種状況

(国立感染症研究所の下記リスクアセスメント情報を参考に記載)

麻しんの予防接種は 1966 年から任意接種として開始され、1978 10 月に定期接種が導入されました。当時の定期接種対象年齢は、生後 12 か月以上 72 か月未満でしたが、1995 年度から生後 12 か月以上 90 か月未満に変更となりました。2006 年度には麻しん風しん混合(MR)ワクチンが導入され、接種対象年齢は第 1 期(生後 12 か月以上 24 か月未満)、第 2 期(5 歳以上 7 歳未満で小学校就学前 1 年間の者)の 2 回接種となりました。

日本は、2015 年に世界保健機関(WHO)により認定された麻しん排除状態を維持するために、2 回の定期 MR ワクチン接種率 95%以上の達成・維持を目標としていますが、2022 年度の全国の麻しん風しんワクチン接種率は第 1 95.4%、第 2 92.4%でした。大阪府では、第 1 95.4%、第 2 92.0%と大阪府および全国における第2期の麻しんワクチン接種率は95%を下回っている状況です。


世界の状況

(国立感染症研究所、米国CDC、WHO情報を参考に記載)


新型コロナウイルス感染症の流行の影響による予防接種活動の遅れにより、2020年から2022年にかけて6,100万回以上の麻しん含有ワクチンの接種が延期または受けられない状況が生じました。ワクチン接種率が95%未満の地域に麻しんが持ち込まれると、流行のリスクが高まります。日本を含む世界中で大規模な流行が発生するリスクが高まっています(米国CDC、WHO)。

2023年の主な麻しん患者報告地域は、東南アジア地域(SEAR)、東地中海地域(EMR)、アフリカ地域(AFR)の3地域であり、全体の79%を占めていました。その他、ヨーロッパ地域(EUR)からの麻しん患者報告数は前年度の30倍以上へ急増、西太平洋地域(WPRO)でも2.5倍以上に増加しました(国立感染症研究所、WHO)。世界における2024年4月~2024年9月の麻しん患者報告数の上位10か国は以下のようになっています(米国CDC)。

  1. パキスタン
  2. イラク
  3. エチオピア
  4. ロシア
  5. インド
  6. カザフスタン
  7. ルーマニア
  8. キルギスタン
  9. アフガニスタン
  10. タイ

麻しんの予防

麻しんの有効な治療方法は未だありません。麻しんの感染と発症を防ぐ最も有効な手段は、「ワクチンを確実に2回接種すること」です。母子手帳で接種歴をご確認ください。第1期、第2期の定期予防接種を徹底するとともに、小学生以上で、検査診断された麻しんの罹患歴がない場合は、必要回数である2回の予防接種の記録を持っていることが重要です。

麻しんウイルスを吸い込むことで感染しますが、マスクを装着しても感染を防ぐことは困難です。特に海外へ渡航する際には、渡航先での感染症の流行状況を確認し、必要に応じてワクチンを接種してください(厚生労働省(FORTH)海外渡航のためのワクチン)。

可能な限り早めのワクチン接種が推奨される者、接種における注意点などについては以下の情報をご参照ください。


麻しんを疑ったら連絡の上受診しましょう

 麻しんの初期症状は「発熱・咳・鼻水」で、通常の風邪症状と同じです。ワクチンを打っていても十分な免疫力がついていないと軽症で典型的ではない麻しんを発症することがあり、感染源となることがあるので注意が必要です。海外の麻しん流行地域に旅行後、体調不良がみられた場合、感染拡大を防ぐため早期に医療機関を受診してください。麻しんが疑われる際には、受診の前に予め医療機関に連絡しておくことも重要です。

麻しんの疑いがあるのは次の場合です。
症状(発熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発しん等)があり、

  1. 1か月以内に麻しん患者と接触していた場合(上記、自治体公表情報参照)
  2. 麻しん流行国(東南アジア地域、東地中海地域、アフリカ地域、ヨーロッパ地域)への最近の渡航歴がある場合

 ☆医療機関を受診する際には、事前に電話連絡等にて麻しんの疑いを伝え、指示に従ってください

お問い合わせ

公衆衛生部 健康危機管理課
電話番号:06-6972-1326