伝染性紅斑(リンゴ病)ってなーに?~子供だけじゃない!妊娠中の女性は特に注意を~
掲載日:2022年9月6日
伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)とは
伝染性紅斑は、小児を中心にみられる流行性の発しん性疾患です。両頬がリンゴのように赤くなることから「リンゴ病」とも言われます。
原因および感染経路
パルボウイルス科エリスロウイルス属のヒトパルボウイルスB19に感染することによって発症します。患者の咳やくしゃみのしぶき(飛沫)にウイルスが含まれており、この飛沫を介して感染が伝播されます。
症状
感染から10日~20日後、特徴的な「平手で打たれたような赤い発しん(蝶形紅斑)」が両頬に出現します。その後手足にレース状・網目状の発しんが出現します。発しんは1週間ほどで消失します。成人では、小児に見られる頬の発しんはあまりなく、関節痛や頭痛などの症状を伴う場合があります。なお、頬に発しんが出る7日から10日前に発熱などの風邪様症状がみられます。この時期は患者のウイルス排出量が多く、周りの人が感染する可能性があります。発しんが出る頃にはウイルスはほとんど排出されません。現在のところワクチンは無く、治療も対症療法になります。
特に注意が必要な方と大阪府内での流行状況
妊娠中の女性が感染すると、ウイルスが胎盤を通過して胎児にも感染し、胎児の異常(胎児水腫)や流産を起こすこともあるので特に注意が必要です。
伝染性紅斑は4~5年周期で流行します。大阪府内では過去に2007年、
2011年、2015年、2019年に流行がありました。これらの流行した年では、6月上旬から患者の報告数が増加し始め、6月後半から7月中旬にかけて
ピークを迎えました。感染リスクが高い状況や流行期では、妊娠中あるいは
妊娠の可能性がある方やその周囲の方は、手洗いやマスク着用などの感染対策を心がけましょう。
出典:大阪府感染症情報センター
参考資料
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